
助動詞は名前の通り、動詞を助ける働きがある品詞で、動詞に様々な意味を付け加えます。
特に英作文問題で用いる頻度が高いため、様々な助動詞の用法を知っておかなければなりません。
ここでは、代表的な以下の助動詞について、例文を交えながら説明していきます。
@ can
主語(〜)+ can / can’t + 動詞の原形(…). で、「〜は…することができる。/ できない。」という能力の有無を表します。
例文1
肯定文:She can speak English very well.「彼女はとても上手に英語を話せます。」
否定文:She can’t speak English very well. 「彼女はあまり上手に英語を話せません。」
canを用いる際は、主語に関係なく「can / can’t + 動詞の原形」の形を変えてはいけません。
形を変える必要がないので、canの意味さえ覚えておけば簡単ですね!
また、副詞veryは肯定文では「とても」と訳しますが、否定文では「あまり〜でない」という意味になるので、「とても〜ではない」と訳さないように注意して下さい!
例文2
A:Can you play the guitar? 「あなたはギターを弾けますか?」
B:Yes, I can. / No, I can’t. 「はい、弾けます。/ いいえ、弾けません。」
疑問文はCan + 主語(〜)+ 動詞の原形(…)? で表し、「〜は…することができますか?」という意味になります。
主語の前にcanを出すだけなので、be動詞や一般動詞の疑問文と構造は変わりません。
例文3
She is able to speak English very well. 「彼女はとても上手に英語を話せます。」
「〜できる」という文は、「be able to + 動詞の原形」で書き換えることができます。
canは主語に関係なく変化しませんが、be able toは主語によってbe動詞を変化させなければなりません。
例文3の主語はsheなので、be動詞isを用います。
canからbe able toへの書き換えはよく出題されるため、必ず覚えておきましょう!
★ 差がつくポイント!
canの疑問文は、「〜することができますか?」と能力の有無を尋ねるだけでなく、相手に許可を求めたり、何かを依頼をしたりする場合にも使われます。
長文や会話文を読む際に、「〜することができますか?」と訳して前後の意味が通らなければ、許可や依頼の意味で使われている可能性が高いと言えます。
訳の違いがより分かりやすいので、例文2をベースに比較していきましょう。
相手に能力の有無を尋ねる場合:Can you play the guitar? 「あなたはギターを弾けますか?」
相手に許可を求める場合:Can I play the guitar here? 「ここで(私が)ギターを弾いてもいいですか?」
相手に依頼する場合:Can you play the guitar? 「(あなたが)ギターを弾いてくれませんか?」
このように、文の形がほとんど同じでも、意味が全く異なることが分かりますね。
ここで注目してもらいたいのが、和訳「 」内の( )で示した部分です。
この部分は「〜は・が」にあたる文の主語ですが、自然な日本語が好まれるため、会話文などでは訳が省略されます。
私たちの日常会話においても、内容が自分や相手のことに関する場合、一文ごとに「私が・あなたが」などと主語を言ったりしませんよね。
では、なぜ省略するような部分を( )で示して、わざわざ下線まで引いているのかと言いますと、英作文でCan IとCan youのどちらを使うべきか迷ってしまった時、主語によって意味を区別できるからです。
Can IもCan youも尋ねる相手が「あなた」である点は同じなので、「誰が〜したいのか?(許可)」、「誰に〜してもらいたいのか?(依頼)」の誰の部分がはっきりすれば、どちらを使うべきか分かります。
「私が〜してもいいですか?」と尋ねる場合はCan Iを、「あなたが〜してくれませんか?」と尋ねる場合はCan youを選択して下さいね!
A may
主語(〜)+ may / may not + 動詞の原形(…). で、「〜は…かもしれない。 / ではないかもしれない。」という推量を表します。
例文4
事実:He is out. 「彼は外出中です。」
推量:He may be out. 「彼は外出中かもしれません。」
推量の文からは、話し手の確信が50%程度であることが分かります。
「かもしれません」というフレーズに、彼が家にいるのか外出中なのか、まだはっきりしていないことが表れていますね。
mayの後は動詞の原形が来るので、am, are, isは原形beにしましょう。
may isなどとしたらダメですよ!
例文5
May I help you? 「(いらっしゃいませ。)何かお手伝いしましょうか?」
mayは「〜かもしれない」という推量の他に、「〜してもよい」という許可も表します。
例文5はお店の店員がよく使う言い方で、言葉を補足すると「(私が)あなたの買い物のお手伝いをしてもよろしいですか?」という意味になります。
店員と客の会話文で見かけることが多いので、訳し方を覚えておきましょう!
B must
主語(〜)+ must / must not + 動詞の原形(…). で、「〜は…しなければならない。 / してはならない。」という義務と禁止を表します。
例文6
I must finish my work by tomorrow. 「私は明日までに仕事を終えなければなりません。」
この文では、mustを用いることによって、主語「私」の行動を義務化しています。
また、mustは以下のように書き換えることができるので、両方のパターンを使えるようにして下さい。
I have to finish my home work by tomorrow. 「私は明日までに仕事を終えなければなりません。」
「have to + 動詞の原形」で、mustと同様に「〜しなければならない」という意味を表します。
ただし、主語がI, you, 複数の場合は、haveをhasにしなければならないので、have toを用いる際は注意しましょう。
例文7
You must not use a cell phone in the hospital. 「病院で携帯電話を使ってはいけません。」
この文では、must notで携帯電話を使うという行為を禁止しており、以下のように命令文でも書き換えることができます。
Don’t use a cell phone in the hospital. 「病院で携帯電話を使ってはいけません。」
特に命令文からmust notへの書き換えがよく出題されるので、書き換えられるように練習しておく必要があります。
mustはnotがついた場合と、そうでない場合で意味が異なるため、助動詞の中でも要チェックしておいて下さいね!
★ 差がつくポイント!
mustとhave toはどちらも「〜しなければならない」という意味であるため、それぞれにnotがついた場合でも同じ意味になると思われがちです。
しかし、have toの否定形don’t have toはmust not「〜してはならない(禁止)」と異なり、「〜しなくてもよい」という意味を表します。
そのため、must notとdon’t have toを混同して使ってはいけません。
例えば、You don’t have to hurry. という文を日本語に訳す場合、must notと混同してしまっている人は「急いではいけません。」という訳し方をしますが、これは間違いで、「急ぐ必要はありません。」と訳すのが正解です。
「急いではいけません。」と間違った訳し方をしていても、文の意味としてはおかしくないので、間違いに気付きにくいというのがこの問題の落とし穴ですね!
must notとdon’t have toを使う際は、文の意味からどちらを使うべきか判断しましょう!
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