
Kenをhe(彼)と表したり、dog(犬)をit(それ)と表したり、人やものを別の言い方で表す場合、名詞の代わりとなる代名詞を使います。
ここでは、人をさす場合に使う人称代名詞と、主にものを指す場合に使う指示代名詞について説明していきます。
多くの方が混乱しやすい単元なので、重点的に勉強して下さいね!
<人称代名詞>
人称代名詞は、文中での役割に応じて、使い分けなければなりません。
以下が人称代名詞をまとめた表になります。
〜は・が
(主格)
〜の
(所有格)
〜を・に
(目的格)
〜のもの
(所有代名詞)
私
I
my
me
mine
あなた
you
your
you
yours
彼
he
his
him
his
彼女
she
her
her
hers
私たち
we
our
us
ours
あなたたち
you
your
you
yours
彼ら・彼女ら
they
their
them
theirs
このように、一つの人称名詞に対して四種類の代名詞が存在し、文中での使われ方がそれぞれ異なります。
@主格(〜は・が)
「〜は・が」を伴い、主語として使われるI, you, he, sheなどは、最も馴染みのある人称代名詞だと思います。
そのため、この中では比較的簡単で、文の頭に置く際、最初のアルファベットを大文字にすることさえ忘れなければ、特に問題はありません。
「あなたたち」も「あなた」と同じくyouを使うので、覚えておきましょう。
例文1
A:Did you have a barbecue last Sunday? 「先週の日曜日、あなたたちはバーベキューをしたのですか?」
B:Yes, we did. It was delicious! 「はい、(私たちは)しました。とても美味しかったです!」
A所有格(〜の)
所有格を表す代名詞を名詞の前に置くと、「〜の(が持っている)」という意味が加わり、名詞の所有者を特定します。
例えば、私の携帯電話と言いたい場合は、my cell-phoneとなります。
I cell-phoneとしてしまうと、私が携帯電話になってしまうので、間違えないように注意して下さい。
例文2
This is my cell-phone. I just bought it last week. 「これは私の携帯電話で、ちょうど先週買ったばかりです。」
B目的格(〜を)
代名詞では目的格が最も難しく、混乱する人が続出します。
その理由としては、主格(〜は・が)を表す代名詞との区別がきちんとできていないことが挙げられます。
目的格を表す代名詞は、文中で一般動詞の後ろに置かれて目的語となるため、肯定文や否定文で文の頭に置かれ、主格を表す代名詞と混同してはいけません。
例文3
I saw them in front of the station yesterday. 「昨日駅前で彼らを見かけました。」
この文で目的語となる英単語はどれでしょうか?
英語を見て分からない時は、日本語を見て文節に分けて下さい。
すると「昨日/駅前で/彼らを/見かけました。」となります。
あとは「〜を・に」がついているものを選べばいいだけなので、目的語は「彼らを」、すなわちthemです。
次のような間違いをする人が多いので、代名詞を選ぶ際は十分に注意しましょう!
I saw they in front of the station yesterday. ×
本来は、目的格を表すthem(彼らを・彼らに)を使わなければなりませんが、この文では、主格(彼らは・彼らが)を表すtheyを間違えて使ってしまっています。
このように、代名詞を置く場所が分かっていても、使い方を間違えてしまうと文の意味が通らなくなるので、「〜が・を」といった助詞を含めた意味を覚えて下さいね!
C所有代名詞(〜のもの)
所有代名詞とは、所有者を表す「〜の」+名詞「もの」から成り、一語で「〜のもの」という意味になるmineやyoursのような代名詞のことです。
先程説明したAの所有格を表す代名詞とはまた別物なので、日本語の訳で微妙なニュアンスの違いを区別するようにしましょう。
例文4
所有格を表す代名詞my(私の)を使った場合
This is my textbook. 「これは私の教科書です。」
所有代名詞mine(私のもの)を使った場合
This textbook is mine. 「この教科書は私のものです。」
これらの英文を見比べると、文が意味していることは同じで、言い方が異なるだけであることが分かります。
所有代名詞は代名詞と名詞のはたらきを両方することから、後ろに名詞を伴う必要がありません。
一方、所有格を表す代名詞は、例文からも分かるように、後ろに名詞(ここではtextbook)を伴います。
決して難しいものではないので、この違いを覚えておけば、しっかり使い分けることが十分可能ですよ!
<指示代名詞>
指示代名詞はそのものの名前を使わずに、直接指し示すもので、英語では代表的なものとして、it(それ)やthey(それら)が挙げられます。
これらは以下のようにして使い分けます。
〜は・が
(主格)
〜の
(所有格)
〜を・に
(目的格)
〜のもの
(所有代名詞)
それ
it
its
it
its
それら
they
their
them
theirs
theyと聞くと、「彼ら」と訳すイメージが強いですが、複数のものを指し示す場合にも使うことができるので、「それら」と訳すことを同時に覚えておきましょう。
主にこれらの代名詞は、ある一つのものについて述べる際、繰り返し同じ名前で呼ぶことを避けるために使われます。
ここでは、文中における指示代名詞の使い方を、三つのパターンに分けて説明します。
@主格(〜は・が)
主格なので、もちろん文の主語として使われますが、人称代名詞と異なり、指示代名詞は一文目からいきなり登場するようなことは多くありません。
例文を見ると分かりやすいと思います。
例文5
A:Where is my glasses? 「私のメガネはどこにありますか?」
B:It’s on the bed. 「(それは)ベッドの上にあります。」
例文を見ると、my glasses(私のメガネ)をBの文でit(それ)と言いかえており、こうして名詞の繰り返しを避けるのです。
特に固有名詞や作品のタイトルだと名前が長くなりがちなので、何回も同じ名詞を使われるとくどいですよね。
同じ名詞を使っても、意味としては間違いではありませんが、より会話をスムーズにさせるためにも、itやtheyに置きかえるようにしましょう。
A所有格(〜の)
例文6
The birds live in their nest. 「鳥は(それらの)巣で生活しています。」
和訳では「彼らの」と訳す必要がありませんが、英文では所有者やものを代名詞でこのように表します。
文の主語は鳥(複数)なので、鳥たちの巣、すなわち「それらの巣」と言いかえなければなりません。
日本語ではあえて訳を省略する部分であり、つい代名詞をつけるのを忘れがちですが、書いていない情報もイメージしながら英文を組み立てましょう。
B目的格(〜を・に)
例文7
My father teaches English at this high school. 「父はこの高校で英語を教えています。」
His students study it hard. 「生徒たちは(それを)熱心に勉強しています。」
動作の対象となるものを繰り返し使う場合、目的格を表す代名詞itやthemを用いて、「それを・それに」「それらを・それらに」という意味を表します。
itは主格「〜は・が」を表すitと混同しがちなので、置く場所に十分注意して下さい。
動詞の後ろに置くということを頭に入れておけば、それほど問題はありません。
C所有代名詞(〜のもの)
指示代名詞として使われることは少ないので、ここでの説明は省略します。
itsを「それのもの」、theirsを「それらのもの」と訳すことは覚えておきましょう。
ここまで、人称代名詞と指示代名詞について説明してきましたが、まずは代名詞の一覧表を覚えることから始めて下さい。
そして、覚えた後は文中での使い方に慣れることが大事です。
そのためには、自分で例文を考えたり、穴埋め問題を解いたりすることが必要になります。
英語の中でも、重要にして、かつ多くの方が間違えやすい単元なので、しっかりと復習して下さいね!
私が劇的に英語力を伸ばした方法はこちら

【関連する記事】
- 英語・英会話がなかなか上達しないとお悩みのあなたへ
- おはようございます
- Virusの発音
- "be supposed to"の意味と使い方
- 令和について
- お大事にの英語表現
- 2019年あけましておめでとうございます!
- 「恋人と別れる」の英語表現
- 「告白する」の英語表現
- "extra"の意味と使い方
- "you better 〜"の意味と使い方
- とりあえずの英語表現
- かまって欲しい時や注意を惹きたい時の英語表現
- くつろいでねの英語表現
- 人に出会ったときの挨拶の英語表現
- "kind of"の意味と使い方
- "How come〜"の意味と使い方
- "insane"の意味と使い方
- "screw"の意味と使い方
- "crazy"の意味と使い方